こざわ犬猫病院

ブドウ中毒

ブドウ中毒 について

最終更新日 : 2026年3月20日

ブドウ中毒 たった一粒でも命に関わる!原因物質 中毒量 解毒剤 治療法

⚠️「吐かせたから安心」ではありません!【解毒剤】の投与が不可欠です。

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【緊急】愛犬がブドウを食べてしまったら?すぐに行う3ステップ​このインフォグラフィックは、犬がブドウを食べた場合の緊急対応手順を3つのステップで説明しています。 ​STEP 1 (青色のボックスとアイコン): いつ・どれくらい食べたか確認。時計とブドウのイラスト。補足として「(一粒でも危険!時間をメモする)」と記載。 ​STEP 2 (赤色のボックスとアイコン): すぐに動物病院へ電話。スマートフォンと動物病院の建物のイラスト。補足として「(深夜・早朝も対応。052-733-3565)」と電話番号が記載。 ​STEP 3 (緑色のボックスとアイコン): 指示に従い、すぐ来院。動物病院の前に車と飼い主が立っているイラスト。補足として「(自己判断で吐かせないで!移動中も安静に)」と記載。 ​各ステップは下向きの矢印でつながっています。 ​一番下には、腎臓の形をした盾のアイコンがあり、「専門的な解毒プロトコル(酒石酸対応)で腎臓を守る」と記載されています。 ​最後に、紺色の帯に白い文字で「監修:こざわ犬猫病院(名古屋市)※酒石酸による急性腎不全を防ぐため、一刻を争います。」と記載されています。
愛犬がブドウを食べてしまった場合の緊急3ステップ。1) 食べた時間と量を確認、2) 動物病院に電話、3) 指示に従いすぐ来院。名古屋市のこざわ犬猫病院監修による、専門的な解毒プロトコル(酒石酸対応)で腎臓を守るための情報です。

従来の「ただ吐かせるだけ」の処置ではなく、米国獣医師会(AVMA)の最新の知見に基づき、原因物質である**酒石酸を中和する薬を、嘔吐させた後に投与しております。

ブドウ・レーズン中毒による急性腎不全の危機を警告するバナー画像。​左側の紺色背景には、苦しそうな犬のシルエットと、赤い×印が重ねられたブドウ・レーズンの写真があり、「ブドウ・レーズン中毒:急性腎不全の危機」というテキストが2回繰り返されています。 ​右側の緑色背景には、盾を背景に薬の瓶を持つ獣医師のイラストが描かれ、「米国獣医師会(AVMA)発表!最新の解毒剤プロトコルを提供。腎不全を防ぐための科学的根拠に基づく治療。」という大きなテキストが配置されています。 ​最下部には「こざわ犬猫病院」のロゴと名称が記載されています。
米国獣医師会(AVMA)が発表した最新の解毒剤プロトコルに基づく、犬のブドウ・レーズン中毒治療の案内。急性腎不全を防ぐための科学的根拠に基づいた治療を、こざわ犬猫病院が提供しています。

犬のブドウ中毒:その一口が命取りに…犬猫にとって「ブドウ」が危険な理由

愛犬や愛猫に、あなたが食べているブドウを「少しだけなら」とあげてしまった経験はありませんか?あるいは、うっかり床に落としてしまい、愛犬が口にしてしまったことは?

実は、ブドウは犬にとって非常に危険な毒物です。**たとえ少量でも、ブドウ中毒による急性腎不全を引き起こし、最悪の場合、命を落とす可能性のある恐ろしい食材なのです。

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ブドウ中毒の原因は、果肉に含まれる**「酒石酸(しゅせきさん)」**という有機酸です。この酒石酸の含有量は、ブドウの熟度によって幅があるため、たった一粒でも致死量になる危険性があります。

【救急チェック】ブドウ・レーズンを食べた時のサイン
1. 摂取直後に何度も吐く、下痢をする
食べて数時間以内に現れる最初のサインです。早急な催吐処置が必要です。
2. 急激に元気がなくなり、ぐったりする
腎不全の初期症状である可能性があります。痛みから腹部を触られるのを嫌がることもあります。
3. おしっこの量が極端に減った、または出ない
急性腎不全の深刻なサインです。数時間で命に関わるため、一刻を争います。
4. 水を大量に飲む、あるいは全く飲まない
体内での代謝異常が起きています。見た目以上に腎臓へのダメージが進行している恐れがあります。
5. 震えや痙攣、意識の混濁が見られる
尿毒症などの末期症状です。深夜・早朝を問わず、直ちに当院へお電話ください。

米国獣医師会(AVMA)発表の最新解毒剤による治療

当院(こざわ犬猫病院)は1989年の開業以来、常に世界の最新知見を取り入れ、救急医療に反映させてきました。現在、ブドウ中毒に対して米国獣医師会(AVMA)が発表した最新の解毒剤を導入し、処方を行っております。

** 一刻を争うブドウ・レーズン中毒から愛犬の命を守るため、当院は深夜・早朝を問わず365日、最先端の準備を整えて待機しています。

具体的な中毒量の目安は以下の通りです。

犬のぶどう・レーズン中毒の危険性。体重1kgの犬に対し、わずか3gのレーズンで中毒が発生するという実験結果を示したイラスト。少量でも急性腎不全などの命に関わるリスクがあることを警告しています
体重1kgあたりブドウ19.6g、レーズン2.8g(約3g)で急性腎不全を起こす可能性がある」

■犬: 体重1kgあたりブドウ19.6gレーズン2.8gで急性腎不全を起こす可能性があります。
■小型犬(体重8kg以下)の場合: なんとブドウたった4粒で急性腎不全を引き起こす恐れがあります。

「体重1kgの犬に対し、わずか3gのレーズンで中毒が発生するリスクを示す比較図解。犬のぶどう中毒による急性腎不全の危険性を伝える警告画像。」
犬に危険!ぶどう・レーズンの誤食注意リスト

「少しだけなら大丈夫だろう」という考えは、愛するペットの命を危険に晒すことになります。ブドウは、一粒たりとも絶対に愛犬に与えないでください。

もし愛犬がブドウを食べてしまったら…

万が一、愛犬がブドウやレーズンを口にしてしまったことに気づいたら、

①すぐに嘔吐させて下さい

②解毒剤を投与:食べたブドウに含まれる酒石酸量に対応した、解毒剤の投薬して下さい

③点滴をしてください

ブドウ中毒の症状

■嘔吐、下痢
■食欲不振
■元気がない、ぐったりしている
■脱水
■腹痛
■尿量が減る、または尿が出なくなる(急性腎不全の兆候)

これらの症状は、ブドウ摂取後すぐに出ることもあれば、数時間~数日経ってから現れることもあります。症状が出ていなくても、食べたことが分かった時点で一刻も早く嘔吐させ、さらに食べ量に対応する解毒剤を投薬することで、中毒の進行を食い止め、命を救える可能性が高まります。

愛するペットを守るために、日頃からできること

愛犬や愛猫をブドウ中毒から守るためには、飼い主さんの意識と注意が何よりも大切です。

■ブドウやレーズンは、ペットの届かない場所に厳重に保管しましょう。
■ブドウを使った食品(パン、ケーキ、ジュースなど)も危険です。与えないように注意してください。
■食卓にブドウを置く際は、ペットが誤って口にしないよう目を離さないようにしましょう。
■お子さんがいるご家庭では、ブドウをペットに与えてしまわないよう、お子さんにも危険性を伝えてください。

大切な家族である愛犬や愛猫が、誤って危険なものを口にしてしまわないよう、日頃から細心の注意を払いましょう。もし「食べてしまったかも?」と少しでも疑いがある場合は、迷わず当院へご相談ください。

目次

ブドウ中毒の原因は何ですか

ブドウ中毒の原因の酒石酸とは

犬だけがブドウ中毒になる理由

猫のブドウ中毒

犬種、年齢、性別によるブドウ中毒の違い

ブドウ中毒になるブドウの量

ブドウジュースは中毒をおこしますか

ブドウ中毒の症状

ブドウ中毒の解毒剤

ブドウ中毒の治療法

犬のぶどう中毒への注意喚起画像。悲しそうな表情の犬と、赤いバツ印がつけられたぶどうの横に、「犬にぶどう・レーズンは絶対に与えないでください」「少量でも急性腎不全を引き起こす危険性があります」という警告文が記載されています。

ブドウやレーズンで犬がブドウ中毒をおこす事実が認知されたのはまだ最近のことです。
1999年頃から米国動物毒物管理センターが、ブドウを食べた後の犬猫の体調不良に気づきはじめ、
2001年にブドウを食べた犬が重度の腎不全を発症した症例が初めて学会報告されました。

ブドウ中毒の症例は世界中で増加しています。

2012年から2020年までの犬と猫の患者数(Number of patients)の推移を示す棒グラフ。​横軸: 2012年から2020年までの年次。 ​縦軸: 患者数(0から250までの数値)。 ​データ: * 犬(青色の棒): 2012年の約50件から右肩上がりに急増し、2019年にはピークの約240件に達し、2020年も同水準を維持しています。 ​猫(赤色の棒): 犬に比べて全体的に件数は少ないものの、2017年以降から徐々に増加傾向にあり、2020年には約50件に達しています。 ​一貫して犬の患者数が猫を大きく上回っていることが示されています。
2012年から2020年にかけての犬(青)と猫(赤)の症例数の推移。特に犬の症例数はこの9年間で大幅な増加傾向にあり、2019年以降は年間200件を超える高い水準で推移しています。

ブドウ中毒の原因は何ですか

ブドウ中毒の原因物質は、ブドウ、レーズンの果肉内にある水溶性の酒石酸です。(Wegenast et al 2022)あらゆる種類のブドウが有毒である可能性があります。

参考文献:2021 年 10 月に開催された第 64 回アメリカ獣医臨床検査診断士協会 (AAVLD) 年次総会で発表されました。

既知の腎毒性物質(例:オクラトキシンA、重金属、コレカルシフェロール)が原因と記載されたサイトが未だに散見されますが、ブドウ中毒をおこした犬の腎臓の分析の結果それらすべては除外されています。

ブドウ中毒の原因の酒石酸とは

ブドウ中毒の原因でる酒石酸は、植物に含まれる有機酸です。ブドウとタマリンドの濃度が最も高く、酒石酸の量は果物の品種、生育条件、環境によって異なり、タマリンドの果肉には 8 ~ 18% の酒石酸が含まれており、ブドウには 2% も含まれる場合があります、サクランボには0.008%、ラズベリーには0.009%の酒石酸が含まれています。
酒石酸の吸収、除去、毒性には動物種に差があり、犬は特に有機酸を排泄する能力が低く、有機酸に対して独特の感受性を持っています。酒石酸が腎臓の尿細管壊死を引き起こす正確なメカニズムは不明ですが 他の有機酸(マレイン酸)は、犬に同様の腎障害を引き起こし、NaK-ATPase 活性を選択的に阻害したり、近位尿細管内の ATP を枯渇させたりすることが解っていますので、酒石酸の毒性も同様のメカニズムで犬の腎臓に尿細管壊死をおこすと考えられています。

犬だけがぶどう中毒になる理由

犬がぶどう中毒になるなら、私たち人間もブドウを食べて大丈夫なんですか?

犬だけがブドウ中毒になる仕組みの解説図。酒石酸を細胞内に取り込むトランスポーターの働きにより、犬の腎臓細胞がダメージを受けるメカニズムをヒトと比較
「最新の研究で、犬の腎臓にある『トランスポーター』が、ブドウに含まれる酒石酸を過剰に取り込んでしまうことが判明しました。このため、犬はヒトとは比較にならないほどブドウの毒性を強く受けてしまいます。食べてしまった場合は、この『取り込み』が進む前に一刻も早く処置する必要があります。」

私たちの体や犬の体の中には、物質を細胞の中に取り込んだり、外に出したりする“運び屋”のようなタンパク質があります。これを「トランスポーター」と呼びます。

犬の場合:トランスポーターが酒石酸を 腎臓の細胞にたくさん取り込みます。その結果、細胞が壊れてしまい、腎臓がダメージを受けます。

人の場合:同じ酒石酸を摂っても、細胞にあまり取り込まれません。だから、毒性が出にくいのです0。


🧪 研究ではこんな実験がされました

犬の腎臓細胞(MDCK細胞)に酒石酸を加えると、**細胞が壊れる反応(LDHの増加)**が見られました。一方、人の腎臓細胞では、同じ量でも反応はほとんどなし。さらに、特別なタンパク質を使って酒石酸の取り込みを減らすと、犬の細胞でも毒性が少なくなることが確認されました。

猫のブドウ中毒

猫はぶどうを好んで食べないので、症例はほとんど報告されていません。 13 匹の猫に関する報告では、2 匹の猫に症状が見られ、匹の猫は 12 時間食欲不振になり、もう 1 匹は摂取後 2 時間でレーズンを吐きました。猫もブドウを食べれば犬と同じようにブドウ中毒を起こします。フェレットでもブドウ中毒が報告されてます。鳥はブドウ中毒をおこさないようです。

犬種、年齢、性別によるブドウ中毒の違い

犬種による違いは報告されていませんが 3 つの研究ではラブラドール レトリバーの中毒が最も多く報告されていますが、ラブラドールレトリバーがぶどう中毒をおこしやすいという証拠はありません。1つの研究では罹患犬の 48% が 2 歳未満でした。別の研究では、平均年齢は 4 歳 (範囲 0.25~15 歳) でした。犬の性別による違いは報告されていません。

ブドウ中毒になるブドウの量

ブドウ中毒の原因物質である酒石酸の含有量はぶどうの熟度によって変化するため、ぶどう中毒を引き起こす正確なぶどうの量は不明ですが、実験では、
■ぶどうは体重1Kに19.6g
■レーズンは体重1Kに3g
で中毒をおこしました。これ以下の量でもブドウ中毒になる場合もあります。

ブドウジュースはブドウ中毒をおこしますか

ブドウを加工して販売されている、ワイン等は加工過程で酒石酸が除去されている可能性がありますが、濃縮還元ジュースや生ブドウジュースは酒石酸が含まれている可能性が高いので、中毒をおこす可能性が高いです。過去に当院でも生ぶどうジュースで中毒をおこした症例があります。

ブドウの種 は安全ですか

ブドウの種オイルには酒石酸が含まれていないので、現時点では安全とされてます。

犬のぶどう中毒 ワインも飲ませないでください
犬用ワインも与えないほうが賢明です。

ブドウ中毒の症状

急性腎不全

ブドウ中毒の腎臓: 尿細管の管腔には、脱落して壊死した上皮細胞 (星状) と混合した好酸球性のタンパク質性物質が含まれています。 HE染色、×400
ブドウ中毒の腎臓: 尿細管の管腔には、脱落して壊死した上皮細胞 (星状) と混合した好酸球性のタンパク質性物質が含まれています。 HE染色、×400

約 50 ~ 88% の犬は、ブドウ レーズンを摂取した後にすぐには何の症状も示しません。
摂取が判明している95頭の犬を対象としたオランダの研究では、症状を発現したのは14頭(14.7%)でした。
ブドウやレーズンを摂取した動物の約 15% が嘔吐、食欲不振、などのブドウ中毒のい症状をだします。
多くはブドウ摂取直後に嘔吐しますので、犬がブドウを嘔吐してくれれば、急性腎不全の発生率は減少します。

食べてから処置までの時間が重要です

イギリスの救急病院に運ばれた606頭の犬の研究では、食べてからから処置までの時間が増加するにつれて、臨床症状(嘔吐、下痢、嗜眠、腹部膨満)増加しました。(Croft et al 2021)。摂取後 12 時間以上経過した 38 頭の犬のうち、25 頭 (66%) に中毒症状が見られました。神経学的異常(例、震え、振戦、発作、運動失調、前庭および小脳の兆候)発生しています。病理組織学的には、近位腎尿細管変性および壊死が最も一般的な所見です。腎皮質尿細管の石灰化も観察される場合があります。139頭の犬を対象とした研究では、6.7%で急性腎不全が発症し、138 頭の犬が生き残り、1 頭の犬が死亡しました。

■食べてから治療開始までの時間がかかった症例ほど重度になりますので、出来るだけ早く治療を開始してください

米国動物毒物管理センターサイト☛ASPCA 動物毒物管理センター

ブドウ中毒の解毒剤

⚠️「吐かせたから安心」ではありません!
​たまねぎ中毒には【解毒剤】の投与が不可欠です。

従来の「ただ吐かせるだけ」の処置ではなく、米国獣医師会等で議論されている最新の知見に基づき、原因物質である**酒石酸を中和する治療を実施しています。

犬のブドウ中毒に対する最新の解毒治療に関する学術論文。酒石酸の毒性を中和する新しい治療プロトコルのエビデンス
「犬のブドウ中毒の主因が酒石酸であるとの特定に基づき、その吸収を抑え中和するための新しい仮説・プロトコルを示した論文です。当院ではこうした世界の最新知見を救急現場にいち早く取り入れています。」

解毒剤がなかった、ブドウ中毒に 2025年8月米国獣医師会から解毒効果の期待出来る薬剤の発表がありました。

「このプロトコルに対応できる設備と薬剤を常備しています」

ブドウ中毒解毒剤

ブドウ中毒の原因である酒石酸()は解毒剤と容易に化学反応し、酒石酸カルシウム、二酸化炭素、水を生成します

この反応は、酸と炭酸塩が反応して塩、水、そして二酸化炭素を生成する中和反応の一種です。ぶどうジュースから酒石酸カルシウムを分離するプロセスや、ワイン製造の過程で酒石酸を取り除く際に一般的に利用される反応です。使用する物質は食品添加物として許可されている、安全な薬です。

反応で無毒化された、酒石酸カルシウムは、犬の腸内環境の中性から弱アルカリ性のpH条件下では不溶性であるため、生体利用率を制限することで全身への吸収を減らすことができます

また犬の腸内の中性から弱アルカリ性では、酒石酸カルシウムは沈殿するので、吸収を制限できます。

解毒剤と酒石酸を化学反応させる量を計算

当院では嘔吐処置でブドウを吐かせた後 ブドウの食べた量から含有する酒石酸の量を割り出し、解毒剤と酒石酸を化学反応させ中和させ無毒化する適切量を計算し処方します。

解毒剤は食品に近い安全な薬です

解毒効果として期待されている薬剤は犬にとって非常に安全性の高い無害の薬ですので(卵殻や牡蠣殻の成分で食品と同じ安全な薬剤です)、積極的に投薬していきます。「AVMA(米国獣医師会)の最新ガイドラインに準拠した管理を行っています」

ブドウ中毒の治療法

当院での治療のまとめ

1 ブドウを食べてしまったら、すぐに吐かせます
2 従来の「ただ吐かせるだけ」の処置ではなく、米国獣医師会の最新の知見に基づき、原因物質である**酒石酸を中和する薬を、嘔吐させた後に投与します

3 さらに活性炭を投与し解毒されなかった酒酢酸を吸着させます。
4 腎臓を保護する為に、輸液治療で維持量の2倍で利尿(おしっこを作らせる)させ3日間は腎臓に損傷がおきないかモニターします。3 日経過して腎臓に損傷がなければ予後は良好です。

ブドウを食べてしまったら ①早期に嘔吐させて②解毒剤を投薬して③点滴治療を開始することが重要です。

この記事は:37年間年中無休 夜間救急継続している 名古屋市 こざわ犬猫病院 院長 獣医師 小澤賢記 が執筆しました。

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ブドウ・レーズンを食べた場合は、名古屋市近郊にお住まいで、来院可能な方は症状が出る前にすぐお電話ください!

来院可能な方 病院へ電話する(052-733-3565)


【よくある質問:中毒の危険性と費用】

Q:どれくらいの量で腎不全になりますか?
A:ブドウは**体重1kgあたり約20g(大粒1〜2粒程度)**、干しブドウ(レーズン)はさらに危険で**体重1kgあたり約3g**が中毒の目安とされています。しかし、たった一粒で重症化した例もあり、「これくらいなら大丈夫」という安全な量はありません。食べた直後(2時間以内)なら、吐かせることでリスクを激減できます。

Q:治療費はいくらかかりますか?
A:食べてすぐの**催吐処置(吐かせる処置)皮下輸液 解毒剤の処方であれば、3万円~程度**です。もし腎不全を発症し、数日間の集中治療や点滴入院が必要となった場合は、総額で10万円〜数十万円の費用がかかる場合があります。早期発見・早期処置が、愛犬・愛猫の命と飼い主様の負担を救います。


 

 



アクセス・地図

こざわ犬猫病院

〒464-0075 愛知県名古屋市千種区内山2丁目14−14

● 地下鉄今池駅より徒歩5分

● 駐車場13台完備

犬のブドウ・レーズン中毒に関する参考文献一覧

本記事は、以下の学術論文や専門家の発表を参考に執筆しました。

【ブドウ・レーズン中毒の疫学と病態】

  • Sutton, N.M., Bates, N., Campbell, A. (2009). 犬におけるVitis vinifera(ブドウ、レーズン、カラント、サルタナレーズン)中毒の転帰に影響を与える要因. Vet Rec. 164(14):430-31.
  • Dijkman, M.A., van Roemburg, R.G., De Lange, D.W., et al. (2022). 犬と猫におけるブドウ果実誘発性臨床症状および急性腎障害の発生率. J Small Anim Pract. 63(6):447-53.
  • Schweighauser, A., Henke, D., Oevermann, A., et al. (2020). ブドウまたはレーズンによる中毒は犬に急性腎障害および神経学的徴候を引き起こす. J Vet Intern Med. 34(5):1957-66.
  • Eubig, P.A., Brady, M.S., Gwaltney-Brant, S.M., et al. (2005). ブドウまたはレーズン摂取後の犬の急性腎不全:43匹の犬の回顧的評価(1992~2002年). J Vet Intern Med. 19(5):663-74.
  • Reich, C.F., Salcedo, M.C., Koenigshof, A.M. (2020). 犬におけるブドウまたはレーズン摂取後の臨床経過および転帰の回顧的評価(2005~2014年):139例. J Vet Emerg Crit Care (San Antonio). 30(1):60-65.
  • Croft, R., Clementi, E., Farmer, H., et al. (2021). 英国の救急診療所を受診した犬におけるブドウ(Vitis vinifera)摂取の回顧的評価(2012~2016年):606例. J Vet Emerg Crit Care (San Antonio). 31(1):74-79.
  • Wegenast, C.A., Meadows, I.D., Anderson, R.E., et al. (2022). 酒石英およびタマリンド摂取後の犬の急性腎障害と、ブドウおよびレーズンに含まれる毒性成分として提案されている酒石酸との関連性. J Vet Emerg Crit Care (San Antonio). 32(6):812-16.
  • Morrow, C.M.K., Valli, V.E., Volmer, P.A., et al. (2005). ブドウまたはレーズン摂取に関連する犬の腎臓病変:10例. J Vet Diagn Invest. 17(3):223-31.

【ブドウ・レーズン中毒の診断と治療】

  • Savigny, M. (2007). 犬におけるブドウとレーズンの毒性. Comp Stan Care. Emerg Crit Care Med. 9(1):6-11.
  • Gwaltney-Brant, S., Holding, J.K., Donaldson, C.W., et al. (2001). 犬におけるブドウまたはレーズンの摂取に関連する腎不全. JAVMA. 218(10):1555-56.
  • Mazzaferro, E.M., Eubig, P.A., Hackett, T.B., et al. (2004). 4匹の犬におけるレーズンまたはブドウの摂取に関連する急性腎不全. J Vet Emerg Crit Care. 14(3):203-12.
  • Stanley, S.W., Langston, C.E. (2008). カラント中毒による急性腎不全犬に対する血液透析. Can Vet J. 49(1):63-66.
  • DeClementi, C., Gupta, R. (2018). 第82章 中毒の予防と治療. 獣医毒性学の基礎と臨床原則, 第3版. Elsevier, pp. 1141-59.

【専門家の発表とその他】

  • Wismer, T. (2022). 怒りの葡萄:ブドウ中毒症の最新情報. 国際獣医救急・集中治療シンポジウム2022議事録.
  • Lee, J.A. (2020). 犬の毒素トップ10(SA362). 西部獣医学会議議事録.
  • Campbell, A., Bates, N. (2003). 犬のレーズン中毒. Vet Rec. 152(12):376.
  • Martineau, A.S., Leray, V., Lepoudere, V., et al. (2016). ブドウとブルーベリーの混合エキスは犬が摂取しても安全である. BMC Vet Res. 12(1):162.
  • Yoon, S., Byun, J., Kim, M., et al. (2011). 2匹の犬におけるブドウ中毒の自然発生. J Vet Med Sci. 73(2):275-77.

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